風蘭 | Furan

Homage series

小説や詩など文学作品を題材に、その本文を引用して制作するシリーズ。

 

文字を素材とする書道芸術は”言葉”とは不可分の関係ゆえ、自ら言葉を創造することについても貪欲でありたいと常々思っている。とはいえ、到底自らの力の及ばぬ珠玉の言葉が目の前にあればそれを書いてみたいという欲求が起こるのも自然なことではないだろうか。

 借り物の言葉だという後ろめたさからようやく逃れることができたのは、2021年の”染め書き”の手法に辿り着いてからのこと。