あやなす女 2021 楮紙に墨 5088×2817㎜ 第9回大分の若い風(於大分県立美術館OPAM)出展作品。 タイトルは、肉体的な性ではない本質的な”女性性”を問うもので、菊判の和紙24枚を暖簾に見立てて展示したインスタレーション作品。糊で繋いだ紙は水を付けることで容易に剥ぐことができるので、展覧会後は24枚をバラバラにするなどしてリユースすることを前提として制作した。また、暖簾の展示スタイルは『暖簾に腕押し』とも掛けており、旧態依然とした書道界に対する問題提起も含む。 全体 部分/あやなす女〈出墨〉事実をありのままに表現し得ない曖昧さと、絶対的に”それ”であるというリアリティのはざまを行き来する手法としての人拓。 部分/あやなす女〈いっぺん焼け野原になったほうがいい〉グラフィティの表現を意識している。日本語を欧文のように見せる表現の面白さつまり日本語の文字の特性を生かした表現。 部分/あやなす女〈文子へのオマージュ〉川端康成『千羽鶴』の「續千羽鶴」において”文子”へのオマージュ。 文子が大分を旅した時に綴った手紙のうち、別府の海地獄と血の池地獄に関する描写をモチーフにしている。